新築物件の引き渡し前にいろいろな部分のチェックを行い改修してもらわねばなりません。わくわくした気持ちで新築物件に足を踏み入れるとフローリングがミシミシと床鳴りがするケースはよくあります。せっかくの新築が床鳴りを起こすとは大工工事の手抜きだと思われがちですが、現実には施工後ずっと皆無にするのは難しいことです。フローリングを施工した時点で床鳴りがしていなくても時間がたつと床鳴りが発生することがあるのです。
フローリングは集積材を使用しているため多層木材が圧着されています。これ自体の接着具合で接着部分が剥がれたりずれたりしても床鳴りは発生します。フローリングと下材とをとめる釘の具合でも浮いた状態になっていると遊びが生まれ床鳴りを起こします。下材には合板が使用されますがこれまた集積材ですのでこれとその下で支える建材との遊びが生まれるケースもあります。
木材は湿度で反りが発生しますので施工当時なくともあとで発見されることがしばしばあります。補修依頼するときは事前に周りが静かな環境下で床鳴り部分のチェックを行い、床鳴りが発生する場所にマーキング(粘着力の弱いマスキングテープなど)をしてください。この状態でマーキングした部分の補修を依頼します。まずはフローリングに打ち込んだ釘を追加することでこの部分の密着を高めます。
これでおさまらなければ、次は合板と下材を密着させるため長い釘を打ち込みます。最後にマーキングした以外の床鳴りが起きていないかチェックします。補修によって他の部分に遊びが生まれることがあるからです。補修が終わったと思っていても重い家具を置いた場所やよく通る場所(玄関上り口や階段下り口など)で発生しやすいです。
木材が安定するまで床鳴りの発生は起きえますのでその都度対応が必要です。この程度の補修は無料で行ってもらえますのでしばらく床鳴りを注意して歩くとよいです。